ピッチ補正は本当に音楽に必要なのか?

今回の話題はピッチ補正について。
昨今はリリースされる音源の多くで、歌のピッチ補正が行われています。
使用されるのはAuto-TuneやMelodyneが多いでしょうか。
私もボーカルレコーディング時やミックスの際によく行います。

で、議題として取り上げるのは、このピッチ補正の必要性について。

最早、歌手でも作編曲家でもレコーディングエンジニアでもない、
極々一般の音楽リスナーでさえ、存在を知っているピッチ補正ですが、
これは本当に必要な処理なのでしょうか?

私はそうは思いません。
確かにピッチ補正によって、音程は整うし、綺麗な歌を作ることは出来ます。
しかし、この作業はどれだけ丁寧に処置し、上手く処理したとしても、
歌手が歌に込めたニュアンスが削り落とされることがあります。
どこか人工的になってしまうと言えば、イメージは伝わるでしょうか。

理想を言えば、テイクつなぎだけで済ませ、極力ピッチ補正は行うべきではありません。
実際、私がレコーディングやミックスを担当した作品でも、
ピッチ補正なしで作った音源はたくさんあります。

十分な歌唱力をもったボーカリストであれば、普通に可能です。
そもそも90年代後半にAuto-Tuneが登場するまでは気軽に行える作業でもなく、
(すごく手間がかかるものの、やっている人はいたらしいですが)
逆にピッチ補正無しで通用する歌が歌えないと、デビュー出来なかったわけです。
むしろ自分の歌を作品として販売しようというのであれば、それが出来て当然と思います。

歌手やボーカリストと名乗る人に問いましょう。
ソフトウェアで原型を留めないほど補正しまくって、これが自分の歌だと誇れるでしょうか?
これが俺の、私の歌だ!聴いてくれ!!と思えるでしょうか?

私は歌で食べていこうという人にそんな風には思って欲しくはありません。
レコーディングに臨むなら、CDなり配信なりで自分の歌をファンに販売するなら、
ピッチ補正などの加工が不要なクオリティで歌えるよう、練習してください。

でも、ボイストレーニングを積み、十分に練習して歌唱力を高めて、
それでもレコーディング時にどうしても完璧に歌えないところがあった場合、
その時は気軽にそこのピッチ補正を依頼してください。
音程がズレたまま、音源をリリースする必要はありません。
私の全力をもって、可能な限りニュアンスを損なわないよう、修正します。
どうしても歌えないところは是非頼ってください。何とかします。



ピッチ補正とは本来そのようなものなんです。



誰でも気軽に歌手デビュー!
でも、下手な歌を聴かせるのは恥ずかしいから、全部補正しちゃえ!!
みたいな用途で使うためのものではありません。
「自分歌あまり上手くないんですけど、CD作りたいんで、歌の補正お願いします。」
と最初から歌を補正するつもりでレコーディングに臨むためのものでもありません。
最近、そういう姿勢でレコーディングに来る人多いですけどね。

ピッチ補正は音楽にとって必要かどうかと問われれば、私は間違いなく「ノー」と答えます。
ただ、限られたレコーディング時間の中で、完璧な歌が歌えるとは限りません。
そんな時の最後の手段だと思ってもらえれば幸いです。
間違っても歌は補正するのが当たり前、みたいに思わないでください。

というのが、私のピッチ補正に対する考え方、姿勢です。
とはいえ、実際仕事で頻繁にたくさんの楽曲のピッチ補正を行っています。
ピッチ補正ありきでレコーディングに来る方も多いです。
依頼段階で分かっていても別に断りません。

なぜか?

私がやらなくても、結局どこかの誰かがやることになるからです。
だったら、自分でやって納得出来るクオリティに仕上がる方がいいじゃないですか。
自分でこの修正なら許せる、と思えるところまで追い込めた方がいいじゃないですか。
だから、ピッチ補正の依頼もバンバン受け付けています。

でも、こういった私の考え方、理解していただけると嬉しいなと思います。
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声優オーディション用ボイスサンプル制作 大阪

何度かこのブログにも書いていますが、
今年も某声優養成所の関連事務所への所属オーディションの時期がやってきました。

このオーディションは全国各地の養成所での審査員による一次審査。
各事務所がボイスサンプルと書類で審査する二次審査。
そして、二次審査を突破した人が、事務所の方と対面で行う最終審査を経て、
事務所に所属、声優デビューというものです。

毎年この時期はこの二次審査用のボイスサンプル制作依頼を多数いただくのですが、
一次審査の通過通知が届く前どころか、そもそも一次審査の前に、
前もって制作される方が随分と増えました。

これは3年ほど前に一次審査通過の通知が郵送で届いてから、
二次審査の書類提出期限までがあまりに短かったことがあって、
スタジオ収録が行えない人が続出したことに端を発している模様です。

この時は、私が知る限り一番遅い人では通知が火曜日に届いて、
その週の金曜日に必着ですから、当然スタジオの予約など間に合いません。
レコーディングの予約は普通はもっと前もってするものですので。
(うちの場合は遅くても2週間〜10日前くらいでしょうか)

その年は極端に期限が短かったのですが、
他の年でも通知から提出まで1週間程度ですので、余裕があるとは言えず、
それに加えて通知が郵送のため、届くタイミングに差があり、
早くに到着した人はまだスタジオの残っていた空きを予約できても、
遅めに到着した人は先に届いた人に予約されて全部埋まってしまうので、
結局スタジオの予約が出来ないという事態になってしまうようです。

それに対する対策として、
「一次審査の結果如何に関わらず、先にボイスサンプルを用意しておこう!!」
という作戦に出る方が続出している模様です。

実際問題、この季節は体調を崩しやすく、通知が来る頃のタイミングで、
ベストコンディションである保証はありませんし、
体調が良い時に事前に用意しておくのは、良いアイデアだと思います。

昨年、今年とそういった方が随分増えていまして、
うちでは昨年は通知前、通知後合わせまして、トータル100名以上の方が、
ボイスサンプルの制作にお越しになりました。

ネット検索以外でも、養成所内で口コミで広まっているようで、
頼っていただけるのは本当に光栄でありがたいことだと思います。

声優養成所の生徒さんのボイスサンプルの場合は、
まだ技術的に未熟な方も多く、必要に応じて演技指導やアドバイスを行なっており、
この録音時のナレーション・演技へのアドバイス、ディレクションが、
非常に好評なようでして、こうして大勢の方に来ていただけるのは嬉しいことです。

こういった部分をケア出来るスタジオは大阪では限られるため、
そこに魅力を感じていただけるようでしたら、是非ご依頼下さいませ。

ご依頼の際は、こちらのWEBページの専用フォームからお願い致します。
http://accel-studio.com/

2017年あけましておめでとうございます

皆様あけましておめでとうございます。
2017年になり早くも1週間が経過しようとしております。

私はといえば、新年早々インフルエンザに罹ってしまいました。
早期の段階で病院に行き、薬を使用したことで、体調はもう回復しているのですが、
周囲にうつす可能性があるため、この一週間はレコーディングの作業は延期したり、
知り合いに代わっていただいたりと、そのスケジュール調整に追われたりしています。

インフルエンザ患者数も急増している模様ですので、皆様もお気をつけください。
とはいえ、単純に手洗いうがいをしているだけでは、回避できないのもまた事実。
インフルエンザに罹った方は、症状が軽くても、治って体が元気になっても、
すぐに外出したりしないようにしてください。

インフルエンザに罹った(もしくは治りたての)状態で、
放送局やライブハウス、スタジオに出入りするなんて、
業界的にはもう完全にテロですので、絶対にやめてください。
多方面に迷惑がかかりますので。

熱が下がり、全身症状がひいてから2日間はまだ体内にウイルスが残っているそうで、
3日目から外出してOKということですので、それまでは自宅療養してくださいませ。
うちでレコーディングを予約されている方も、くれぐれもそのようにお願い致します。

それでは、本年もレコーディングにミックスにマスタリングの際は、
ぜひお気軽にお声がけくださいませ。
何卒よろしくお願い申し上げます。

eo Music Try 2016

先日、昔働いていた会社から案内が来ていましたので、
ここでも案内しておこうと思います。是非、拡散して下さいませ。

今年もエントリー募集が始まっています。

eo Music Try 2016!!

この音楽コンテストも今年でもう19年目になるのですね。
私が最後に関わったのが11回目の大会でしたから、もう会社を辞めて8年目になります。
時が経つのは早いものですが、こうしてずっと続いているのは嬉しく思います。

歴代の受賞者の中には、
KANA-BOON(2011eo特別賞)やシナリオアート(2012グランプリ)等、
既にメジャーで活躍しているバンドもいますし、
2011グランプリのココロオークションも、今月メジャーデビューしますね。

私がレコーディングに関わったアーティストですと、
2012年のミズノ賞を獲得したNA-Oさんや、
賞は惜しくも逃したものの上田和寛さんがいます。
上田和寛さんはその後東京に進出し、USAGIを結成。
ユニバーサルミュージックからメジャーデビューし、活躍しています。
関西のアーティストの登竜門的なコンテストといってもよいですね。

そして、何よりも賞品が非常に豪華です。

[Main Award]
・グランプリ:現金100万円/印刷権20万円/iTunes世界109カ国配信権
・準グランプリ:現金20万円/印刷権10万円

[Over 40 Award賞品]
・Web投票数1位アーティスト:現金10万円/グランプリ決定ライブでの演奏権


グランプリを獲れば、それで即メジャーデビューというわけではありませんが、
これだけ豪華な賞品の音楽コンテストはあまり無いのではないでしょうか?

CDの販売数が振るわないと言われる昨今ですから、現金で100万円をGET出来る方が、
ある意味メジャーデビューよりもおいしい(笑)と思う方もいるかもしれません。
是非、ダメ元でも試しに応募してみて下さい。
このコンテストを経験することで、新たな世界が広がると思います。

コンテスト詳細、応募はこちらから
http://eonet.jp/musictry/2016/

応募締め切りは6月30日(木)。
消印有効か必着かはWEBに記載がありませんが、
私が関わっていた頃は必着だったので、多分必着でしょう。
是非、手持ちの音源で自信のあるものを送ってみて下さい。

曲はあるんだけど、まだレコーディングしていない!!
という方は、是非レコーディングでお声がけ下さい。
http://accel-studio.com/

ご依頼お待ち申し上げております。

あけまして2週間

2016年を迎えまして2週間が経過しました。
今さらですが、あけましておめでとうございます。
年末年始もずっとぶっ通しで仕事し続け、全然新年感無く過ごしていましたが、
それも少しだけ落ち着き、ようやくブログを更新する余裕が出来ました。

昨年は3月に移転という大きなイベントがあり、そこから色々と仕事状況にも変化が生まれました。
そしてそれが年末年始に結びついてきて、現在こうしてたくさんのお仕事をいただけ、
多忙な日々を過ごせているのは、幸せなことだと思います。

この調子を維持・発展させて、今年はさらに飛躍していきたいものですね。
機材も色々買い足したいなぁ・・・。試したい機材がいっぱいあるのです。
非常にリーズナブルかつ音にこだわったお仕事を心がけておりますので、
是非レコーディング、ミキシング、マスタリングの際は、お声掛け下さいませ。

皆様、今年もよろしくお願い申し上げます。
プロフィール

アクセルスタジオ ikenaga

Author:アクセルスタジオ ikenaga
レコーディング・マスタリングエンジニア ikenaga です。
関西を中心に、レコーディング/ミキシング/マスタリング/MA/音声編集・ノイズ除去などの録音業務と、
ジングル・サウンドロゴ・効果音制作などの制作業務を行なっています。

ご依頼・お問い合わせ・お見積もりのご依頼は、
↓のホームページからよろしくお願い致します。

http://accel-studio.com/

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